2026-03-31
膝が痛い時の対処法は?受診のタイミングや痛みの原因・よくある質問について解説

「階段の上り下りで膝がズキッとする」「朝、動き出しに違和感がある」といった悩みはありませんか?
膝に痛みがあると、外出が億劫になり、筋力低下を招くという悪循環に陥りがちです。
本記事では、膝の痛みを感じた時の正しい対処法や受診の目安、考えられる原因について分かりやすく解説します。
この記事に登場する専門家
管理栄養士ライター
堀川えり
- 管理栄養士
- フードスペシャリスト
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
膝が痛い時の対処法は「冷やす」「温める」「休む」

急な膝の痛みを感じた時は、状態に合わせて「冷やす」「温める」「休む」の3つを適切に使い分けることが大切です。
熱と腫れがある場合は「冷やす」
打撲やねんざ、急激な炎症などにより、膝に熱や腫れがある時は、氷や保冷剤を使って冷やします。
炎症が起きている膝を冷やすと、血管が収縮し、腫れや痛みを軽減するサポートになるためです。
膝を冷やす際は、氷のうや保冷剤をタオルに包み、15〜20分程度を目安に当ててください。
熱や腫れがなく、膝の痛みがある時は「温める」

膝に熱や腫れがなく、重だるいような痛みが続く時は、膝を「温める」ことが大切です。
膝を温めることで血行がよくなり、筋肉の緊張がほぐれ、痛みの緩和が期待できます。
膝を温める時は、以下の方法がおすすめです。
- 1入浴
- 2カイロ
- 3ひざ掛け
- 4温湿布など
急激な痛みがある時は「休む」
膝を動かすたびに激痛が走る時は、無理せず一度「安静」を保ちましょう。
ジャンプやしゃがみ込み、ランニング、無理な階段の上り下りは避けてください。
安静にしても24時間以上痛みや腫れが引かない場合は、早めに整形外科のある病院を受診しましょう。
病院を受診するタイミングは「生活に支障があるか」

「この程度の痛みで病院に行っていいの?」と迷う方も多いですが、以下のサインがある場合は、早期の受診をおすすめします。
- 1歩行や階段の上り下りが困難なほど痛む
- 2膝に強い腫れや痛み、赤みがある
- 3膝の曲げ伸ばしが難しく、途中で引っかかる感じがある
- 4膝を動かすと「ゴリゴリ」と異音がある
これらは、変形性膝関節症や半月板損傷、あるいは関節内での強い炎症(感染症など)のサインである可能性があります。
膝の痛い時の原因5選

膝が痛くなる原因には、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどが考えられます。
変形性膝関節症
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、歩行時や立ち上がる時に痛みが出る病気です。
加齢が主な原因とされており、関節の軟骨が年齢とともに弾力性を失い、すり減ることで関節が変形していきます。
進行するとO脚が目立ち、普段の歩行にも影響が出る可能性があります。
特に中高年や女性、運動習慣がない方、肥満気味の方は注意が必要です。
半月板損傷
半月板損傷は、スポーツをしている方や中高年の方に多く見られ、運動中の急な方向転換や加齢による変性が原因の一つと考えられています。
膝の痛みや膝の曲げ伸ばし時の引っかかりなどが起こり、膝がロックされて動かない「ロッキング」といった症状が見られることもあります。
関節リウマチ

関節リウマチは、免疫の異常によって、関節に腫れや痛みが生じる病気です。
30~50代の女性に起こりやすく、最近では65歳以上の方も増えています。
「朝、手がこわばる」「両膝が左右同時に腫れる」といった特徴があり、早期の専門的治療が重要です。
急性関節炎
膝に急な腫れと発熱、痛みを伴う場合は、偽痛風や痛風、化膿性膝関節炎などが疑われます。
特に高齢者の急な膝の腫れは偽痛風の可能性が高く、加齢や脱水が原因の1つと言われています。
治療の際は炎症を抑えて、痛みを和らげる薬剤が用いられます。
筋力不足
膝の痛みには、運動不足による筋力の低下も考えられます。
筋力が低下すると、膝が不安定になり、関節への負担が増えて痛みが発生しやすくなるのです。
無理のない範囲で、ウォーキングやストレッチ、自宅でできる筋トレなどの運動を行ってみましょう。
膝が痛い時の解決法は?

膝が痛い時は、以下の4つの解決方法があります。
ストレッチ・体操を取り入れる【運動療法】
中高年における膝の痛みの原因として多いのが、変形性膝関節症です。
変形性膝関節症の場合は、膝を支える筋肉(大腿四頭筋)の維持や動きをよくするストレッチ・体操がおすすめです。
太もも前の筋肉を鍛える運動
- 1床に座り、鍛えたいほうの膝の下に丸めたタオルを置く
- 2タオルを床に押し付けるようにして膝を伸ばし、3秒経ったら戻す
- 315〜20回を1セットとし、2〜3セット行う
※この時、反対側の膝は立てておく。
膝の曲がりをよくする運動
- 1入浴時にかかとをつけたまま膝を曲げ、しっかりと曲がったところでその状態を5秒キープする
- 2反対側の足も同様に行う
参考:理学療法ハンドブック
ほかにも膝の痛みを和らげるための筋トレやストレッチがたくさんあるので、できるものから取り組んでみましょう。
杖やサポーターを活用する【装具療法】

装具とは、体の一部を外部から支えて関節の動きを制限したり、保護したりすることで変形の矯正や運動の補助、痛みの軽減が期待できる医療用具です。
膝が痛い時は、サポーターやインソール(足底板)、杖を使って生活することがあります。
Check
【サポーター】
膝を固定して横揺れを防ぎ、階段や歩行時の不安を軽減します。
【足底板】
靴の中に敷き、重心の位置を調整することで膝の内側にかかる負担を分散させます。
【杖】
痛みのある足と反対の手で持つことが基本です。膝への負担を軽減します。
薬や注射による治療を行う
整形外科を受診した場合、症状に合わせて痛み止めの内服薬や湿布、ヒアルロン酸の関節内注射が行われることが多いです。
医師と相談し、自分に合った治療計画を立てましょう。
食生活を整える
健康な骨と筋肉を維持することが、将来的な膝トラブルの予防につながります。
骨を強くするカルシウムや吸収を高めるビタミンD、筋肉を作るたんぱく質の摂取を心がけましょう。
また、肥満は膝への負担を増やす原因の1つです。脂質や糖質の摂りすぎに注意し、野菜やきのこ類、海藻類を取り入れた食事を目指しましょう。
膝が痛い時によくある質問

膝の痛みがある時に、よくある質問についてまとめました。
膝が痛い時にやってはいけないことは?
膝の痛みの種類や原因によって、避けたほうがよいことは変わってきます。
激しい運動やけがによる膝の痛みは、落ち着くまで安静にし、無理に動かす必要はありません。
しかし、落ち着いてきたら、無理のない範囲で動かすことが推奨されます。安静にしすぎると膝の筋力が衰え、膝への負担が増えてしまうからです。
軽いウォーキングやラジオ体操など、負荷の少ない運動から再開しましょう。
膝の痛みを和らげるには?

スポーツや動きすぎで膝が痛む時は、まずは無理せず休みましょう。市販の湿布や塗り薬、痛み止めを活用することで痛みが落ち着く場合があります。
もし、膝が熱をもって赤く腫れている場合は、炎症が強いサインです。適切な処置を受けるために、一度整形外科を受診してください。
一方で、「休んでもなかなか引かない、いつもの重だるい痛み」に悩んでいる方は、加齢によって軟骨がすり減り、膝の痛みにつながっている可能性があります。
- 1その場で少し足踏みをしてから歩き始める
- 2階段の上る時は痛くない足を先に出し、下る時は痛い方の足を先に出す
- 3いきなりしゃがみ込まず、まず片膝をついて座る
すり減ってしまった軟骨を完全に戻すことは難しいですが、太ももの筋力維持のための運動やサポーターの活用などを通して、痛みをコントロールする工夫をしてみてください。
膝が痛い時は歩かないほうがよい?
膝の痛みがある場合は、無理せず1回座って休憩を入れましょう。
20〜30分に1回、運動の時間を区切ることで膝への負担を減らし、継続的な運動の維持につながります。
また、歩いた次の日に痛みが強くなった場合は、歩数を減らすなど調整してください。
膝が痛い時は原因を特定して対策しよう

膝が痛い時は、痛みの原因を知って、それに応じた対策を行うことが重要です。
急激な膝の痛みを感じた時は「冷やす」「温める」「休む」の3つの応急処置をとります。
また、重いだるい痛みが続き、日常生活に不便を感じている場合は、早めに医療機関に相談してください。
将来、年を重ねても元気で歩き続けられるように、適切な対応を行っていきましょう。
この記事に登場する専門家
管理栄養士ライター
堀川えり
- 管理栄養士
- フードスペシャリスト
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
「身近な人の健康を支えたい」という想いで活動している管理栄養士ライター。学校や保育園での調理業務、医療機関での外来栄養指導を経て独立。食の専門知識をわかりやすく伝えるため、200記事以上の執筆を担当。













