2026-03-31
変形性膝関節症を自力で治す方法とは?膝への負担を減らすための生活術7選

「階段の上り下りで膝がピキッと痛む」「立ち上がる瞬間に違和感がある」など、変形性膝関節症に悩む方のなかには、「自力で治す方法はないの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
変形性膝関節症は、加齢などによって膝の軟骨がすり減り、関節が変形していく進行性の病気です。
一度すり減った軟骨を元の状態に戻すことは難しいですが、適切なケアで痛みを和らげ、進行を遅らせることは可能です。
本記事では、膝への負担を減らすためのセルフケアや生活術を7つ紹介します。
この記事に登場する専門家
管理栄養士ライター
堀川えり
- 管理栄養士
- フードスペシャリスト
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
変形性膝関節症とは

変形性膝関節症は、関節内の軟骨が弾力性を失い、少しずつ変形していく病気です。
男性よりも女性に多く見られ、高齢になるほどそのリスクは増してきています。
初期では、歩き始めに痛みを感じやすく、休憩を入れると痛みが和らいでいくのが特徴です。
中期になると正座や階段の上り下りが困難になり、後期には安静時でも痛みが続いて、日常生活での歩行が難しくなります。
主な原因は加齢のほか、肥満や骨折、半月板損傷などの後遺症が挙げられます。
変形性膝関節症を自力で治すことは難しい

結論からいうと、変形した関節を自力で元の形に戻すことは難しいとされています。
しかし、適切なケアを行うことで痛みの少ない状態を維持し、手術を回避できる可能性は高まります。
【主なセルフケアの方向性】
- 1膝を支える大腿部(太もも)の筋力強化
- 2サポーターやインソールの活用
- 3生活スタイルを洋式へ変える
- 4肥満の場合、体重コントロールを行う
変形性膝関節症の負担を減らす方法7選

変形性膝関節症の痛みを和らげるためには、筋トレやストレッチの実施、サポーター・インソールの活用などの方法が挙げられます。
筋トレやストレッチを行う
膝の周りにある大腿四頭筋(太ももの前)を鍛えることで、膝の安定性を高め、関節の動きをスムーズにする働きが期待されます。
膝を支える筋肉を鍛える運動
- 床に座り、鍛えたいほうの膝の下にクッションを置く
- クッションを床に押し付けるようにして膝を伸ばし、3秒経ったら戻す
- 15〜20回を1セットとし、2〜3セット行う
※この時、反対側の膝は立てておく。
膝の曲げ伸ばしを良くする運動
- うつ伏せになり、膝の下にクッションを挟む
- 足首や足先をつかみ、かかとやお尻に近づけるようにして太ももの前側の筋肉を伸ばす
※片足30秒を目安に行ってください。
参考:理学療法ハンドブック
外で運動する場合は、30分程度のウォーキング、ラジオ体操などを週2回程度継続してみましょう。
サポーターの使用

膝と関節の痛みを和らげるために、サポーターを活用する方法もあります。
【サポーターを活用するメリット】
- 1歩くときに関節を固定して安定させる
- 2保温により痛みを和らげる
まずは市販のサポーターから試し、関節をよく動かす日中に使用してみましょう。
就寝時は血流を妨げないようにするために外します。
インソールの使用
インソール(足底板)を使用することで、足にかかる圧力の中心を内側に変化させ、膝の痛みを和らげるサポートをします。
市販のインソールも販売されていますが、その人の状態を見て適切なインソールを準備することが大切です。
体重管理
変形性膝関節症の場合、肥満も関節に負担をかける要因として報告されています。
BMI18.5〜25未満を目安に、食事と運動で体重をコントロールしましょう。
和式から洋式の生活へ変える

正座やあぐらなどの深く曲げる動作は、膝に大きな負担をかけると考えられています。
可能な範囲で、椅子やテーブルなどを使った洋式の生活を取り入れていきましょう。
例えば、和式トイレから洋式トイレ、布団からベッド、こたつから椅子やソファーの活用があります。
また、座った状態から立ち上がるときに膝への負担がかかりやすいため、以下の方法を取り入れてみましょう。
- 1靴を脱ぎ履きする際は椅子を利用する
- 2階段やお風呂に手すりをつける
- 3立ち上がるときはテーブルに手をつける
膝を温める習慣をつける
膝が熱を持って腫れている状態でなければ、温めるのが基本です。
関節を温めると血行がよくなり、筋肉や関節のこわばりを和らげることが期待されます。
【膝を温める方法】
- 1入浴で芯まで温める
- 2カイロや温湿布の活用
- 3サポーターを当てて保温する
医療機関の受診を検討する
軟骨の損傷が進行している場合、長期的な痛みと向き合っていく必要があります。
生活のなかで我慢できない痛みがあるときは、迷わず医療機関を受診してください。
ヒアルロン酸注射や内服薬、専門的なリハビリ(運動療法)を組み合わせることで適切なケアにつながります。
変形性膝関節症のよくある質問

変形性膝関節症の場合に、よくある質問についてまとめました。
変形性膝関節症になりやすい人の特徴は?
変形性膝関節症は、以下の方に多く見られます。
- 高齢者
- 女性
- 肥満傾向
- 骨折や靭帯、半月板損傷などの既往歴がある方
- 膝に負荷をかける生活や仕事の方
変形性膝関節症の進行を止める方法は?
症状の進行を完全に止める方法はありませんが、膝の機能を保ちながら負担を減らす方法に筋トレやストレッチなどがあります。
他にも、サポーターの使用や洋式生活への変化が推奨されています。
1日何歩歩くべきですか?
症状が落ち着いている高齢の方の場合、1日6000歩程度が目安ですが、「痛みの出ない範囲」が最優先です。
週3回程度、20分以上のウォーキングから始め、無理のない範囲で調整してください。
自力でのケアに限界を感じたら無理せず医療機関へ

変形性膝関節症は、一度発症すると自力での完治が難しい進行性の病気です。
加齢による軟骨のすり減りが主な原因ですが、女性や肥満の方にも多く見られます。
しかし、筋トレやストレッチなどをはじめとした運動療法、生活習慣の改善によって、進行を遅らせることは十分期待できます。
自力でできる対策に取り組みつつ、日常生活で不便や限界を感じたときは、迷わず専門機関を受診してサポートを受けましょう。
この記事に登場する専門家
管理栄養士ライター
堀川えり
- 管理栄養士
- フードスペシャリスト
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
「身近な人の健康を支えたい」という想いで活動している管理栄養士ライター。学校や保育園での調理業務、医療機関での外来栄養指導を経て独立。食の専門知識をわかりやすく伝えるため、200記事以上の執筆を担当。











