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2026-03-08

フレイルはどんな症状?要介護にならないために生活の中でできる予防法も紹介

フレイルはどんな症状か

年齢を重ねてくると、将来、要介護になる心配をすることも増えがちです。要介護にならないために、その前段階である「フレイル」の予防に着目しましょう。

フレイルは加齢による心身の衰えのこと。要介護から介護が不要な状態に戻すのは困難ですが、フレイルは毎日の生活習慣を通して、予防することができます。

本記事ではフレイルの定義、症状、診断基準や原因を説明します。また、フレイル予防のためのポイントを解説しますので、毎日の生活に取り入れて、イキイキと年齢を重ねていきましょう。

この記事に登場する専門家

Webライター

木原かおる

  • コスメ薬機法管理者 
  • 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA) 
  • 景品表示法・特定商取引法広告遵守個人認証(KTAA)

フレイルとは?

「フレイル」とは、加齢によって心身が衰えた状態を指します。か弱さやもろさを意味する英単語の“frailty”に由来します。

かつては、虚弱や老衰などと表現されていましたが、2014年5月の日本老年医学会の提唱により、現在はフレイルと呼ばれるようになりました。

健康と要介護状態の中間や、要介護の前段階と表現されることもあります。年齢を重ねれば、誰にでも起こり得るものなので、健康寿命を伸ばすためにはフレイルを防ぐことが重要です。

フレイルの症状は3つに分類される

年齢を重ねると、足腰など身体機能が衰えるイメージが強いですが、フレイルは身体的な衰えだけを示すものではありません。フレイルには身体、心や認知、社会性という3つの側面があります。

身体のフレイル

転びやすくなった、長時間歩けなくなった、疲れやすくなったなど、身体機能の衰えとして現れるものです。フィジカルフレイルと呼ばれることもあります。

「ロコモ」や「サルコペニア」も、身体のフレイルの一部と考えることができます。目に見える症状が現れるので、自分だけでなく、周囲の家族も気付きやすいでしょう。

Check

ロコモ】

正式名称はロコモティブシンドローム。

骨格筋、骨、関節などの運動器の機能低下により、立つ、歩くなどの移動機能が低下した状態を指します。

サルコペニア】

高齢期にみられる骨格筋量の減少と、筋力もしくは身体機能の低下を指します。

心や認知のフレイル

うつ状態や認知機能の低下として現れるもので、メンタルフレイル、コグニティブフレイルと呼ばれることもあります。

定年退職や、パートナーを亡くすことなどが原因になります。認知のフレイルは、身体のフレイルと認知機能の問題の両方が同時に存在している状態と説明している文献もあります。

認知症については、認知のフレイルに含むとしている文献と、含まないとしている文献の両方が存在しています。

ただし、明確な研究結果は出ていないものの、認知のフレイルを抱えていると、認知症のリスクも高くなると考えられています。

社会性のフレイル

社会とのつながりが弱くなった状態で、ソーシャルフレイルとも呼ばれます。年齢を重ねることで生じる独居、閉じこもり、孤食、経済的困窮などが該当します。

周囲の目がない状態なので、自覚していなければ、非常に気付きにくいフレイルと言えるでしょう。

フレイルの基準とは?

フレイルには3つの側面があり、評価の尺度もさまざまです。日本では身体のフレイルに着目したJ-CHSという基準が用いられます。

国際的に用いられるCHS基準をベースに、日本での基準値を盛り込んで厚生労働省が策定したものがJ-CHSです。

【J-CHSの5項目】

項目評価基準
体重減少6か月で、2kg以上の意図しない体重減少
筋力低下握力:男性<28kg、女性<18kg
疲労感ここ2週間、わけもなく疲れたような感じがする
歩行速度通常歩行速度<1.0m/秒、5mを歩くのに5秒以上かかる
身体活動軽い運動・体操、定期的な運動・スポーツをしていない

3項目以上該当するとフレイル、1〜2項目に該当する場合にはフレイルの前段階である、プレフレイルに該当します。

他にも、すぐにできるチェック方法として、手を使って、足の筋肉量を測るものがあります。身体のフレイルの要素であるサルコペニアのリスクが分かります。

Check

簡易的なサルコペニアのチェック方法】

1.両手の親指同士、人差し指同士をくっつけて、輪を作る

2.作った輪で、利き足ではない方のふくらはぎの一番太い部分を力を入れずに軽く囲む

3.囲めない場合はサルコペニアのリスクは低いが、隙間ができる場合はリスクが高い

参考:日本サルコペニア・フレイル学会 フレイルとは

フレイルの原因

フレイルには3つの側面があることから、原因も多岐に渡ります。身体のフレイルは加齢による身体機能の衰えが原因となる一方で、心や認知のフレイルと社会性のフレイルは周囲との関わり方に原因があります。

どの原因でフレイルに至るかを予測するのは非常に困難です。原因が多岐に渡り、誰にでも起こる可能性があることを認識した上で、できる対策を取り入れていきましょう。

フレイル予防の3つのポイント

フレイルは毎日の生活習慣を意識することで予防が可能です。

年だから仕方がないと思われるような身体機能や脳機能の衰えなど、寿命に影響する老化の大部分は生活習慣に原因があるとする研究もあります。運動、栄養バランスと口腔機能、社会参加の3つのポイントを意識していきましょう。

運動習慣

身体のフレイルを予防するために、運動の習慣を持つようにしましょう。筋肉は使わないと、どんどん衰えていき、サルコペニアを引き起こします。高い負荷の運動を無理に行う必要はなく、負荷の少ない運動を毎日コツコツ続けることが大切です。

誰でも簡単にできるものとして、ウォーキングがおすすめです。スーパーへ歩いて行く、目的の1駅手前で降りて歩くなど、生活の中に組み込みやすいので、意識して続けるのが難しい方にも向いています。

また、ウォーキングは歩く速さを変えれば、強度も調節できるので、気分や体調に合わせて加減できることも大きな利点です。例えば、普通の速さでのウォーキングはストレッチ並の運動強度ですが、速く歩くとラジオ体操に匹敵するほどの運動強度になります。

【その他のおすすめの運動】

  1. 1
    ストレッチや筋トレ
  2. 2
    ラジオ体操
  3. 3
    水泳や水中歩行

以下に、さまざまな運動の強度を示しますので、自分に合ったものを取り入れていきましょう。

運動強度(メッツ)運動の種類
2.3ストレッチ
2.8楽な強度で行う筋トレ(腹筋運動)
3.0普通歩行(平地、67m/分、犬を連れて)
3.5歩行(平地、75〜85m/分、ほどほどの速さ、散歩など)
3.8ほどほどの強度で行う筋トレ(腕立て伏せ・腹筋運動)
4.0ラジオ体操第1
4.3やや速歩(平地、やや速めに=93m/分)
4.5ラジオ体操第2、水中歩行(中等度)
4.8水泳(ゆっくりとした背泳)
5.0かなり速歩(平地、速く=107m/分)、筋トレ(スクワット)

栄養バランスと口腔機能の維持

身体のフレイルを防ぐためには、栄養バランスと口腔機能の維持も大切です。

身体機能を維持するには、栄養バランスのとれた食事は欠かせません。特に積極的に取りたいのが、たんぱく質やカルシウムです。たんぱく質は筋肉に、カルシウムは骨に必要な栄養素であり、身体機能の維持には特に重要とされています。

体重への意識を変えることもポイントです。中年期はメタボを意識して、BMIを低く保つことを心がける方が多いでしょう。しかし、栄養状態や総死亡率の統計から、高齢期はBMIが少し高めの方がよいことが報告されています。食べすぎはもちろんNGですが、しっかり食べてフレイルを防ぐ意識へと切り替えましょう。

もう1つの重要なポイントが口腔機能です。しっかり噛めないと、消化や吸収に影響するだけでなく、食事を楽しめなくなるので、栄養バランスの乱れにつながってしまいます。定期的に歯科検査を受けて、歯や口の中を健康に保つこともフレイル予防には大切です。

社会参加

社会との接点を持ち続けることは、心や認知のフレイル、社会性のフレイルの予防に重要です。

定年退職後は特に社会とのつながりが途切れがちです。再雇用に積極的な企業で仕事を続ける、趣味の集まりや地域のボランティアに参加するなどの方法で、社会や他者とのつながりを維持しましょう。

一緒にスポーツをする仲間を作れば、運動を習慣づけることも同時にできます。また、時々一緒に食事を楽しめる仲間がいれば、しっかり食べることにもつながるでしょう。一石二鳥のフレイル対策を狙ってみるのもおすすめです。

フレイルを放置するとどうなる?

フレイルを放置すれば寝たきりなどの要介護状態に陥ります。要介護状態を脱するのは難しいですが、フレイルは運動習慣、栄養バランスと口腔機能の維持、社会参加の3つを意識することで予防が可能です。

また、フレイルの状態になった場合も、早めに気付いて対策を行うことが大切です。フレイルになった後でも、運動習慣、栄養バランスと口腔機能の維持、社会参加の3つを意識すれば、要介護の状態まで悪化させずに済む可能性が高まります。

フレイルは連鎖して悪化する

フレイルの怖い点として、身体、心や認知、社会性の3つのフレイルが連鎖して、さらに悪化することが挙げられます。

例えば、筋肉の衰えをきっかけに、悪循環に陥る「フレイルサイクル」という状態が挙げられます。

Check

フレイルサイクル】

筋肉の衰え

筋力や基礎代謝量の低下

歩行速度、活動性、エネルギー消費量の低下

食欲不振

低栄養になり、さらなる筋肉の衰え

また、社会性のフレイルを起点にした「フレイルドミノ」もあります。

Check

フレイルドミノ】

社会とのつながりがなくなる

生活範囲が狭くなる

精神面への影響

口腔機能の低下

低栄養状態

体への影響

フレイルサイクルやフレイルドミノに陥らないためにも、早めに気付いて対策を取り入れることが重要です。

運動、栄養バランスと口腔機能、社会参加を意識してフレイルを予防しよう

フレイルは要介護の一歩手前の状態であり、放置すると要介護に陥ってしまいます。身体、心や認知、社会性の3つの側面があり、連鎖して悪化することもあります。

フレイルを予防するには、運動、栄養バランスと口腔機能、社会参加を意識しましょう。

手軽な運動としては、ウォーキングがおすすめです。しかし、膝や関節に不調があると思うように運動できないということもあるでしょう。運動習慣を継続するために、食事だけでは取りづらい成分をサプリから補給するのもよい方法です。

栄養バランスを整え、社会とのつながりを持ち続けて、健康にイキイキと年齢を重ねていきましょう。

この記事に登場する専門家

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木原かおる

  • コスメ薬機法管理者 
  • 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA) 
  • 景品表示法・特定商取引法広告遵守個人認証(KTAA)

国内化粧品メーカー、外資系消費財メーカーで、品質管理や薬機法業務に約15年従事した後にフリーライターに。薬機法や成分関連の知識をいかして、コスメやサプリのライティング、校正、記事監修などを手がける。

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