2026-03-06
関節痛は年齢のせい?ケガや病気など原因に応じた対策が重要

年齢を重ねると、関節痛を起こすことがあります。年齢のせいなので仕方がないと、病院にかからずに放置している方も少なくないでしょう。
しかし、関節痛の原因は1つではありません。年齢と関係するものもあれば、病気やケガなどが原因の場合もあり、一概に年のせいとは言い切れないのです。まずは、関節痛の原因を特定することがポイントです。
また、日常生活の中で行える関節痛対策もあります。できるものから取り入れて、アクティブに年齢を重ねることを目指しましょう。
この記事に登場する専門家

Webライター
木原かおる
- コスメ薬機法管理者
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
- 景品表示法・特定商取引法広告遵守個人認証(KTAA)
関節痛の原因は?「痛む場所の数」と「急性か慢性か」が見分けるポイント
関節にはスムーズに動かすためのさまざまなメカニズムが備わっています。
- 1摩擦を防ぐために関節の表面を覆う軟骨
- 2関節を包む袋状の関節包
- 3関節包の中で潤滑剤として働く関節液
- 4骨同士を結び付けるひも状の組織である靱帯
何らかの原因で、これらのメカニズムに不具合が生じると、関節痛を引き起こします。関節痛の原因は複数あり、必ずしも年齢のせいではありません。関節痛の原因を見分けるポイントは「痛む場所の数」と「急性か慢性か」です。
| 急性 | 慢性 | |
|---|---|---|
| 痛むのが1か所 | 痛風、ケガ、感染症 | 変形性関節症が多い |
| 痛むのが複数か所 | 感染症が多いが、関節リウマチなどの可能性も | 内分泌疾患や関節リウマチなどの可能性 |
もちろん、あくまでも目安であり、素人判断だけで決めつけるのは重大な病気を見落とす可能性もあります。原因をはっきり特定する場合は、医師の診察を受けましょう。
加齢
年齢を重ねて関節痛が現れた場合、加齢に伴う変形性関節症が原因として考えられます。痛み以外に腫れや関節の動かしにくさといった症状が現れる場合もあります。膝に症状が出ることが多いですが、腰や股関節でも起こり得る病気です。
特に高齢者に起こりがちな変形性膝関節症は、年月を経て、膝関節の表面を覆う軟骨がすり減ることが原因です。すり減った軟骨は自然に回復することはありません。肥満の高齢者に起こりやすく、男性より女性に多いことも特徴です。
膝関節は立ち上がる時や歩く時に体重がかかるので、長時間の歩行時や階段の昇り降りなどの際に痛みが出やすいです。悪化すると、杖などが必要になることもあります。また、痛みでだんだんと動くのがおっくうになり、寝たきりにつながってしまうこともあります。
関節リウマチ
関節痛を引き起こす病気として、関節リウマチが挙げられます。膠原病の一種で、何らかの原因で、免疫機能に異常が発生し、体内の成分を異物と勘違いして攻撃する病気です。発症のメカニズムなどはまだ解明されていませんが、30~50歳代の女性に多く見られます。
発症すると、身体中の関節に炎症を起こして、関節痛につながります。手足の指、手首、膝、足首などの複数の関節にまたがって、左右対称に関節の腫れと痛みが起こることが特徴です。
痛風
痛風も関節痛を引き起こす病気の1つです。尿酸塩が関節内に結晶としてたまることで起こります。男性に多く見られる病気です。
よく知られているのは、1ヶ所の関節が急に痛む痛風発作でしょう。足の親指の付け根、足の甲、足首、かかとに起こりやすいですが、まれに手に生じることもあります。
また、あまり強くない痛みが持続する慢性関節炎を起こし、痛風結節や関節の変形につながる場合もあります。痛風発作がないから、痛風の心配がないとは言い切れないので注意が必要です。
ケガ
ケガはさまざまな形で関節痛につながります。まず起こり得るのは、打撲や捻挫によって関節や靭帯を傷める場合です。膝の骨折、靭帯や半月板の損傷といったケガから、変形性膝関節症につながるケースもあります。
また、ケガの傷口から細菌が入り込み、関節内まで侵入すると、化膿性関節炎を引き起こします。関節の軟骨が破壊され、さらに悪化すると骨が溶ける危険性もあります。症状は急激に進むので小さなケガでも注意が必要です。
感染症
さまざまな感染症から、関節痛につながるケースもあります。メカニズムとしては化膿性関節炎と同じで、感染症を引き起こすウイルスや細菌が、関節に到達して起こります。
よく知られているのがインフルエンザで、のどや鼻などの気道症状の他に関節痛を起こすことが多いです。感染症にかかっていると、痛みを増幅して脳へ伝えるプロスタグランジンが生成され、痛みが強く伝わり、関節痛を含む全身の痛みにつながります。
日常でできる関節痛の対策は?
関節痛は加齢や病気などが引き金となりますが、骨や筋肉に負担がかかっていることも悪化の要因です。普段の生活習慣の中で、骨や筋肉の負担軽減に着目した関節痛対策を取り入れていきましょう。
運動を取り入れる
筋力が不足して体を支えきれないことで、関節痛が悪化します。運動により筋力の維持やアップを目指しましょう。筋肉は使わないとどんどん衰えてしまうので、運動を習慣づけることがポイントです。
負荷の高い運動で、ケガをしては本末転倒なので、負荷の少ない運動を少しずつでも続けましょう。特におすすめなのがウォーキングです。スピードや距離を調節することで、体調に応じて負荷を変えられるというメリットがあります。また、以下のように普段の生活の一部としても行えることもポイントです。
- 1最寄り駅の1つ手前で降りて歩く
- 2近い距離で用事であれば、車ではなく歩いて出かける
- 3エレベーターの代わりに階段を使う
そのほかに、水中歩行もおすすめです。水の浮力により、体を支える際の負荷を減らせます。かつ、水の抵抗もあるので、運動としての負荷もちゃんと得られます。
栄養バランスを見直し、適正な体重を保つ
膝関節には体重がかかっているので、栄養バランスを見直して、適正な体重を保つことも負担を減らすことにつながります。体重が1kg増えると、歩行時には2~3kg、階段の昇降時には4~5kgの負担が増えるとされています。
まず、自分の適正体重を知りましょう。身長と体重から算出できるBMIを目安にするのがおすすめです。
適正体重の調べ方
Check
BMIの算出方法
体重(kg] ÷ 身長(m)の2乗
BMIが25以上だと肥満に該当するため、BMI18.5以上、25未満の普通体重を維持することを目指しましょう。
栄養バランスの見直し
体重増加の原因となる炭水化物と脂質の取りすぎに注意しましょう。同時に、骨や筋肉を作る材料となるたんぱく質をしっかり取ることも重要です。
また、ビタミンやミネラルもバランスよく取りましょう。特に骨や歯の形成に必要なカルシウムと、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助けるビタミンDが重要です。
普段の食事で必要な栄養素を過不足なく取れるのがベストですが、偏りが出てしまう場合は、サプリを上手に活用して補いましょう。
負担のかかりにくい姿勢と動作を意識する
負担のかかりにくい動作や姿勢を意識することもポイントです。例えば、デスクワークの際に、猫背の状態で座ると、腰への負担が大きくなります。背筋を伸ばして座るほうが腰への負担を軽減できます。
また、正しい姿勢を意識すれば、自然に筋肉を鍛えることにもつながるので、一石二鳥です。
意識とともに、環境面も見直しましょう。正しい姿勢で作業できるように、デスクや椅子の高さ、パソコンのディスプレイの角度を見直すことが大切です。
ケガを防ぐ
ケガを防ぐことも重要なポイントです。姿勢や動作などの意識的な部分だけでなく、動きやすいものを身につけることを心がけましょう。
例えば、歩きにくい靴を履くと、関節や筋肉に負担がかかり、転倒につながります。また、タイトな服も動きを妨げるので、思わぬケガのリスクになります。足に合った靴や動きやすい服装を意識しましょう。
関節を冷やさない
関節が冷えることで、関節の周りの血流が悪くなり、痛みを悪化させることがあります。関節を冷やさないために、以下を意識しましょう。
- 1お風呂で温める
- 2関節部分を覆うサポーターを着用する、薄着を避ける
- 3冷房のきいた場所や寒い場所に留まらない
- 4冷たい食べ物や飲み物を控える
ただし、ケガをしている場合は例外です。処置のために冷やすことも多いので、医師の指示に従いましょう。
関節痛は病院にかかったほうがいい?
関節痛で病院を受診するか、迷う場合は多いでしょう。軽度であれば、湿布などで様子を見るのも1つの手です。しかし、激しい痛みがある場合は、重篤な病気のサインの可能性もあるので、迷わず受診しましょう。
一時的な痛みや弱い痛みの場合はセルフケアも選択肢
痛みが強くない、安静にしていると落ち着く、ケガなど原因がはっきりしている場合は、様子を見るのもよいでしょう。市販の内服薬や湿布などの外用薬の利用もおすすめです。薬剤師がいるドラッグストアなどで、相談するのもよいでしょう。
激しく痛んだり動いてなくても痛んだりする場合は病院へ
激しく痛む、動いていなくても痛む、原因が分からない場合は、すぐに病院を受診しましょう。軽い痛みだったものが、だんだん強くなってきた場合も、受診をおすすめします。整形外科など専門の病院であれば、レントゲンやMRIなどにより、詳細な原因の特定が可能です。
年齢のせいだと思っていても、調べたら他の原因が隠れていることもあります。痛みが強くなくても、気になる場合は気軽に受診してみましょう。
関節痛は加齢以外にケガや病気でも起こる!日常でできる対策も取り入れよう
関節痛は、加齢による変形性関節症が原因の場合もありますが、他にも原因があるため、年齢のせいとは言い切れません。ケガ、関節リウマチや痛風などの病気が原因になることもあります。まずは、関節痛の原因を特定しましょう。
また、関節への負担を減らすための生活習慣も大切です。運動を習慣づける、栄養バランスを見直して、適正体重を保つなど、毎日の生活の中でできることを取り入れ、アクティブに年齢を重ねていきましょう。
この記事に登場する専門家

Webライター
木原かおる
- コスメ薬機法管理者
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
- 景品表示法・特定商取引法広告遵守個人認証(KTAA)
国内化粧品メーカー、外資系消費財メーカーで、品質管理や薬機法業務に約15年従事した後にフリーライターに。薬機法や成分関連の知識をいかして、コスメやサプリのライティング、校正、記事監修などを手がける。








