2024-08-26
老年期障害の特徴とは?老年期障害の症状や関係性の高い病気を解説
「老年期障害にはどのような特徴があるのか知りたい」
「老年期障害の症状にはどのようなものがあるのか知りたい」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
老年期障害とは、
加齢に伴い高齢者が生活の中で直面する様々な身体的・精神的な問題を指す症状のことです。
本記事では、老年期障害の特徴や老年期障害と関連性の高い病気について詳しく解説します。
記事後半では老年期障害の代表的な症状についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
老年期障害の特徴
老年期障害とは、加齢に伴い高齢者が生活の中で直面する様々な身体的・精神的な問題を指す症状のことです。
耳が聞こえづらくなったり目が見えにくくなるような単なる老化ではなく、
医師の診察や介護などを必要とする症状や兆候を総称したことを指します。
老年期障害は複数の症状を併せ持つことが大きな特徴の一つで、一つの病気の治療だけではなく、複数の診療科を受診して治療しなければならないということが多いです。
高齢社会の進展に伴い老年期障害の患者数も増えているため、早期の発見や予防が大切です。
老年期障害と混在しやすい2つの病気
次の2つの病気は老年期障害と混在しやすいため、注意が必要です。
- 生理的老化
- 病的老化
それぞれ詳しく解説します。
①生理的老化
生理的老化は、加齢に伴い誰にでも現れる症状です。代表的な症状は以下のとおりです。
- だんだん耳が聞こえづらくなる
- 夕方になると目が見えにくくなる
- 就寝中にトイレにいく頻度が多くなる
上記のような症状の場合は老年期障害ではなく、生理的老化の可能性が高いので、安心してください。
②病的老化
病的老化は、けがや疾患などによって起こる症状です。加齢とともに進行する生理的老化とは異なり、老化が加速され病的状態が引き起こされます。
病的老化の症状は個人によって異なりますが、一般的には通常の老化よりも早く現れることが特徴です。皮膚のたるみやしわ、関節の痛みやこわばり、記憶力の低下などが例として挙げられます。また、病的老化は慢性疾患や病気のリスクを高めることもあります。
老年期障害と関連性の高い病気
老年期障害と関連性の高い病気には、次の2つが挙げられます。
- ホルモン減少
- ビンスワンガー白質脳症
それぞれの病気について一つずつみていきましょう。
①ホルモン減少
老化に伴うホルモン減少によって、性欲の低下や筋力の低下、骨粗しょう症のリスクの増加などの症状が現れることがあります。
ホルモン減少は認知機能の低下とも関連しており、例えばエストロゲンの減少は女性の認知機能の低下やアルツハイマー病のリスクの増加と関連していると考えられています。同様に、テストステロンの減少も男性の認知機能の低下と関連しているとされています。
②ビンスワンガー白質脳症
ビンスワンガー白質脳症は、老年期障害と関連性の高い病気の一つです。ビンスワンガー白質脳症は、脳の白質に異常が生じることで進行し、神経細胞の機能が低下します。主に中年以降の成人に発症し、徐々に症状が進行していきます。
ビンスワンガー白質脳症の主な症状は、歩行困難、筋力低下、認知機能の低下などです。歩行困難は、足の筋力低下やバランスの悪化によって引き起こされます。筋力低下は、脳の白質の異常によって神経伝達が妨げられるため起こります。認知機能の低下は、記憶力や判断力の低下、注意力の散漫さなどが現れます。
老年期障害の代表的な症状一覧
老年期障害の代表的な症状は以下のとおりです。
- 認知症
- 骨粗鬆症
- 生活習慣病
- 摂食障害
- 体重減少
- 間接、体の痛み
- 歩行障害
- 視力障害
- めまい
- 貧血
認知症、骨粗鬆症、生活習慣病の3つに厳選して解説していきます。
症状①認知症
認知症は老年期障害の中でも最も一般的な症状の一つです。認知症は、記憶力や思考力、判断力などの認知機能の低下を特徴としており、日常生活に大きな影響を与えることがあります。高齢者が物事を忘れたり、迷子になったりすることが増えるのは、この認知症の症状によるものです。
症状②骨粗鬆症
骨粗鬆症は、骨の密度が低下し、骨がもろくなる病気です。高齢者に多く見られ、転倒や骨折のリスクが高まることが特徴です。骨粗鬆症は、適切な予防や治療を行うことで進行を遅らせることができますが、早期発見が重要です。
症状③生活習慣病
生活習慣病には、高血圧、糖尿病、高脂血症などがあります。これらの病気は、加齢によって発症しやすくなる傾向があります。生活習慣の乱れや運動不足、食生活の偏りなどが原因となります。予防のためには、バランスの取れた食事や適度な運動、定期的な健康診断が必要です。
女性の老年期障害の特徴
女性の老年期障害の特徴を、心理的、身体的の2つに分けて紹介します。
- 心理的特徴
- 身体的特徴
それぞれみていきましょう。
女性の老年期障害の心理的特徴
女性の老年期障害の心理的特徴には以下が挙げられます。
- 怒りやすく、イライラする
- くよくよしたり、憂鬱になる
- 不安に感じる
上記の症状が多くみられる場合は老年期障害を疑うべきでしょう。
女性の老年期障害の身体的特徴
女性の老年期障害の身体的特徴には以下が挙げられます。
- 顔がほてる
- 汗をかきやすい
- 腰や手足が冷えやすい
- 息切れ、動悸がする
- 寝つきが悪い、眠りが浅い
- 頭痛、めまい、吐き気がよくある
- 疲れやすい
- 肩こり、腰痛、手足の痛みがある
老年期障害は病名のつく病気ではないため、周囲の理解を得られにくいですが、体に異常を感じた際はすぐに診察を受けることが大切です。
まとめ
本記事では、老年期障害の特徴や代表的な症状について詳しく解説しました。
老年期障害の代表的な症状をおさらいしましょう。
- 認知症
- 骨粗鬆症
- 生活習慣病
- 摂食障害
- 体重減少
- 間接、体の痛み
- 歩行障害
- 視力障害
- めまい
- 貧血
これらの症状が複数みられる場合は、身体に異常が生じている可能性があるため、すぐに専門医の診察を受けるようにしましょう。
日常的に適度な運動、バランスの良い食事、認知機能の刺激、定期的な健康チェックなどを行うのが病気の予防に効果的です。