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葉酸以外に必要な栄養素「マグネシウム」

マグネシウムはどんな栄養素?妊娠中に必要な栄養素として、葉酸、鉄分、ビタミンB群、カルシウムに加えてマグネシウムが挙げられます。しかし、一般的にもマグネシウムの重要性に対する国民の認知が遅れていて、カルシウムと比較すると研究が進んでおらず「孤立栄養素」と呼ばれています。そのため現代人の多くがマグネシウムの慢性的な摂取不足に陥っているとされています。しかし近年では生活習慣病の予防や妊娠中の女性の健康に不可欠であるとして注目が高まってきているのです。マグネシウムの役割は?現代人の心身の健康のために欠かせないと言われているのが「マグネシウム」です。マグネシウムはミネラルの一種で、リンやカルシウムとともに骨を形成するほか、体内のさまざまな代謝を助ける機能を持ちます。ミネラル成分は炭水化物や脂質、そしてタンパク質やビタミンと並んで5大栄養素のひとつと言われており重要な位置づけにあります。そもそも、人体にとって必須のミネラルは16種類あると言われ、このうちマグネシウムもカルシウムやカリウムなどと並んで主要なミネラルのひとつです。また妊娠中にマグネシウムを十分に摂取することは、胎児の発育遅延、妊娠高血圧症候群、低出生体重児、子宮筋収縮・抑制や悪阻を防ぐという研究結果も出ています。マグネシウムはいつ必要?マグネシウム不足は、摂取不足・吸収不良・排泄増大により起こります。マグネシウム喪失性利尿薬の長期使用や生活習慣病、アルコール中毒の際に腎臓からの排泄が増加し、マグネシウム不良が見られますが、通常の食事をしている健康な人では不足することはあまりありません。 一方で、妊娠中の女性の1日あたりのマグネシウム平均摂取量は、女性の平均摂取量と比べると30mgも減少し、妊娠中女性のマグネシウム1日あたりの摂取推奨量は女性の摂取推奨量と比べると40mgも増加します。妊娠中は1日の平均摂取量が減り、摂取推奨量は増えるため、マグネシウムが不足しやすくなります。しかし、マグネシウムの摂取を意識する妊婦さんはほとんどいないのが現状です。マグネシウムはどれくらい摂取すればいいの?マグネシウムは基本的に体内で十分な量を作ることができないため、食品やサプリメントから摂取する必要があります。ではどのくらいの量をどのように摂取したら良いのでしょうか。マグネシウムの摂取推奨量と含まれる食材をご紹介します。摂取推奨量厚生労働省によると、女性のマグネシウム一日あたりの摂取推奨量は「310mg〜320mg」、妊娠中女性は「350mg〜360mg」です。一方で、女性の1日の平均摂取量は235mg、妊娠中の女性は205mgです。女性は25%、妊娠中の女性は42%も不足しているのが現状です。マグネシウムが含まれている食材マグネシウムは、藻類、魚介類、穀類、野菜類、豆類などに多く含まれています。マグネシウムが含まれている食材として、牛乳チーズヨーグルトほうれん草ナッツなどがあります。 マグネシウムは、特に藻類に多く含まれています。食材100gあたりのマグネシウム含有量が多い食べ物をランキング形式で第10位までご紹介します。マグネシウムが不足すると(リスク)マグネシウムが不足すると、骨粗鬆症糖尿病神経過敏抑うつ感マグネシウム欠乏症(食欲不振、悪心、嘔吐、しびれ、人格変化)などの症状があらわれます。妊娠中には悪阻妊娠高血圧症候群胎児の発育遅延低出生体重児子宮筋収縮・抑制などの原因になります。食欲不振、吐き気、嘔吐などのつわり症状は、頻回に嘔吐を繰り返すと、脱水、体重減少など妊娠悪阻へと重症化するので注意が必要です。妊娠悪阻とは、妊娠中に嘔吐と著しい食思不振が生じることで脱水状態や栄養不足に伴う代謝障害を引き起こす病気のことを意味します。妊娠の約1%程度に発症し、点滴投与など適切な治療を受けないと脳や肝臓などの臓器に障害を引き起こして胎児へも影響を及ぼすことも往々にして認められます。妊娠高血圧症候群とは妊娠20週以降、分娩12週までの高血圧がみられる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合で、これらの症候が偶発合併症によらないものをいいます。妊娠高血圧症候群の中で、母胎と胎児に最も悪影響を及ぼすのが高血圧です。重症化すると胎児への重篤な影響があらわれるだけではなく、分娩後も症状が持続する場合があります。 悪阻、妊娠高血圧症候群はマグネシウムが血液中で不足することによって発生するのではないかと考えられています。これらを防ぐためにマグネシウムを十分に摂取することが必要です。母子保護法第6条で、「未熟児とは、身体の発育が未熟のまま出生した乳幼児であって、正常児が出生時に有する諸機能を得るに至るまでのものをいう」とされています。世界保健機関(WHO)は出生体重2,500g未満を未熟児と呼んでいましたが、現在では低出生体重児と呼んでいます。このような胎児の体重増加不良は母体のマグネシウム欠乏も1つの要因ではないかという研究結果も出ています。若い女性のやせ願望によるダイエットに拍車がかかり、母親になるべき女性の栄養バランスのみだれが原因と考えられます。 また過剰摂取も気をつけなければなりません。マグネシウムの過剰摂取は下痢、不整脈や心不全などにつながります。サプリメントで摂取する場合、成分表をよく確認して適切な量を摂取することが大切です。まとめマグネシウムは妊娠中の女性や胎児の健康のために妊娠中には特に欠かせない栄養素です。しかし妊娠中は葉酸、鉄分、ビタミンB群など他の栄養素も摂取しなければなりません。野菜をたくさんとって、乳製品、小魚などもとってなどと考えていたらとても大変です。さらに体を冷やさないように、風邪を引かないようになど他にも気をつけなければならないことがたくさんあります。サプリメントで、食事では補いきれない必要な栄養素を手軽に摂取することをおすすめします。参考文献eJIM 厚生労働省e-ヘルスネット 厚生労働省日本人の食事摂取基準(2020年版)総論令和元年国民健康・栄養調査 厚生労働省恩田威一, “悪阻とマグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、塩素の関係” Medical Note“No.043 妊婦さんに必要な栄養素” 田中消化器科クリニック“妊婦がマグネシウムを摂取する意義” MAGNESIUM DATABASE“妊娠悪阻にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性” MAGNESIUM DATABASE高屋淳二, “胎児とマグネシウム” oh-kinmui.jp“2019(令和元)年国民のマグネシウム摂取量” MAG21研究会“これだけは知っておきたい!7つのマグネシウムの基礎知識” MAGNESIUM DATABASE公益財団法人長寿科学振興愛団“マグネシウムの働きと1日の摂取量” 健康長寿ネット青木将大, “マグネシウムの食べ物・食品ランキングTOP100”くすりの健康日本堂“国民健康・栄養調査” 厚生労働省国立研究開発法人, “マグネシウム概説” 「健康食品」の安全性・有効性情報“女性にやさしい職場づくりナビ「つわり」”厚生労働省委託 母性健康管理サイト“女性にやさしい職場づくりナビ「妊娠高血圧症候群」”厚生労働省委託 母性健康管理サイト“低出生体重児保護指導マニュアル”みずほ情報総研株式会社